特集 胸部の最新画像情報2016
診療
造影Dual-energy CTによる肺癌の造影効果と病理組織との相関
岩野 信吾
1
,
島本 宏矩
,
長縄 慎二
1名古屋大学 放射線科
キーワード:
腺癌
,
造影剤
,
肺腫瘍
,
分散分析
,
扁平上皮癌
,
二重エネルギースキャン投影ラジオグラフィー
,
ヨウ素化合物
Keyword:
Analysis of Variance
,
Adenocarcinoma
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Contrast Media
,
Lung Neoplasms
,
Radiography, Dual-Energy Scanned Projection
,
Iodine Compounds
pp.211-218
発行日 2016年1月10日
Published Date 2016/1/10
DOI https://doi.org/10.18888/J01565.2016139084
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造影Dual-energy CTによる肺癌の造影効果と病理組織との相関について検討した。肺癌の術前ダイナミックCTを撮影し、その後手術が施行されて病理診断の確定した原発性肺癌のうち、最大径5cm以下の94例97病変(男性56名、女性38名、39~85歳)を対象とした。71例はsolid typeを呈し、26例は結節内にすりガラス影を含むsubsolid typeを呈した。G1は31例、G2は46例、G3は16例、G4は4例であった。補正iodine volume値に有意差を認め、早期相・後期相どちらも高分化な腫瘍ほど上昇した。補正iodine volume値は後期相では腺癌の方が有意に高値を示した。腺癌の補正iodine volume値は早期相・後期相とも高分化な腫瘍ほど高く、G3と比べてG1、G2は有意に高値を示した。扁平上皮癌の補正iodine volume値は早期相・後期相ともG2の方がG3よりも高値を示したが、有意差は認めなかった。
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