特集 小児整形外科-新たな治療法の導入-
先天性近位橈尺骨癒合症の治療 機能的予後と最近の治療体系
金城 政樹
1
,
金谷 文則
1琉球大学 大学院医学研究科整形外科学
キーワード:
回外運動
,
回内運動
,
関節可動域
,
骨切り術
,
再手術
,
再発
,
尺骨
,
術後合併症
,
関節脱臼
,
肘関節
,
橈骨
,
予後
,
虚血性拘縮
,
関節授動術
,
橈尺骨癒合症
Keyword:
Joint Dislocations
,
Elbow Joint
,
Postoperative Complications
,
Osteotomy
,
Reoperation
,
Prognosis
,
Pronation
,
Radius
,
Recurrence
,
Supination
,
Range of Motion, Articular
,
Ulna
,
Ischemic Contracture
,
Radioulnar Synostosis
pp.673-676
発行日 2017年6月19日
Published Date 2017/6/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017261406
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1993年~2012年に分離授動術を施行し、5年以上経過観察した先天性橈尺骨癒合症26例33肢(平均年齢7.0歳)の中期成績と、2012年以降、高度回内強直例に尺骨外旋骨切りを加え、分離授動術(P-III法)を施行した20例27肢(平均年齢5.7歳)の治療成績を比較した。分離授動術33肢の中期成績は、平均回旋可動域72.4°、骨癒合例は2例、橈骨頭再脱臼は16肢(48%)であり、このうち後方脱臼が14肢であった。この14肢のうち術前後方脱臼は13肢であった。橈骨過成長より橈骨後方脱臼をきたした10例は全例橈骨頭後方脱臼であり、再手術は6肢であった。分離授動術(P-III法)の27肢の術後平均回旋可動域74.6°、再癒合を2例認めた。尺骨外旋骨切りを追加した18肢の術後平均回旋可動域は72.8°であった。
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