発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010036365
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86歳女。左肘回外時痛及び回外制限を主訴とした。初診時、左肘関節可動域は前腕回外20°と大きな回旋制限を認め、この状態で他動的に回外強制を加えることで、強い疼痛を伴うクリックと共に前腕回外85°まで可能となった。X線・CT・3-D CTで橈骨粗面に不整な骨性隆起を認め、MRIでは同様の所見と橈骨粗面の前内側にfluidの貯留を認めた。手術を行うこととし、肘関節前方よりHenry皮切で進入し、橈骨粗面を露出すると、約1.5cm大の不整な骨性隆起とその周囲に軽度のfluidを認めた。ノミを用いて骨性隆起を可及的に切除し、回外時のクリックの消失を確認した。病理組織所見は外骨腫の所見であった。術後4ヵ月現在、経過は良好で、回外制限及びクリックを伴う疼痛などは完全に消失している。
©Nankodo Co., Ltd., 2009