上肢の外科 最近の進歩
肘関節疾患の治療 回内外障害に対する治療法 前腕回内外障害に対する軟部組織授動術
中村 俊康
1
1慶応義塾大学 整形外科
キーワード:
医学用イラストレーション
,
回外運動
,
回内運動
,
関節可動域
,
骨切り術
,
前腕
,
肘関節
,
軟部組織
,
下橈尺関節
,
関節授動術
Keyword:
Forearm
,
Elbow Joint
,
Medical Illustration
,
Osteotomy
,
Pronation
,
Supination
,
Range of Motion, Articular
pp.133-138
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009019964
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前腕回内外拘縮に対する軟部組織授動術の方法について解説し、本手術を行った19例の成績を報告した。19例の内訳は回内位拘縮14例、回内外拘縮5例で、手術の内容は全例にDRUJ関節包の切離を行い、これのみでは改善の得られなかった6例には骨間膜膜様部の切離を加え、うち4例にはTFCCの切離も行った。また、併施手術として9例に尺骨短縮術または尺骨楔状骨切り術を施行した。回内位拘縮群の治療成績は、回外ROMが術前平均-16°(60°~-70°)から術後平均79°(60°~90°)に改善した。回内外拘縮群の成績は回内ROMが術前平均37°(-20°~70°)から術後76°(70°~80°)、回外ROMが術前46°(30°~70°)から術後88°(80°~90°)に改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2008