特集 もう迷わない! 循環器薬物処方〜若手医師へ贈る熟練医の処方の考え方
III 実臨床で迷うことがある病態での薬物治療の実際
8. 肺血栓塞栓症に対する急性期と慢性期の薬物治療
田村 祐大
1
,
田村 雄一
1
1国際医療福祉大学三田病院心臓血管センター/肺高血圧センター
キーワード:
肺血栓塞栓症
,
リスク分類
,
抗凝固療法
,
血栓溶解療法
,
慢性血栓塞栓症性肺高血圧症
Keyword:
肺血栓塞栓症
,
リスク分類
,
抗凝固療法
,
血栓溶解療法
,
慢性血栓塞栓症性肺高血圧症
pp.156-160
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000001409
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肺血栓塞栓症(pulmonary embolism:PE)は,肺動脈が血栓塞栓子によって閉塞することで致死的となりうる疾患である。急性肺塞栓症(acute pulmonary embolism:APE)の治療は,低リスク,中リスク,高リスクに分類したのちに初期治療が決定される。そして,少なくとも3カ月間の抗凝固療法が行われるが,その後は静脈血栓塞栓症の再発リスクと出血リスクを鑑みて治療の継続を行うか判断することとなる。また,慢性期には慢性血栓塞栓症肺高血圧症(chronic thromboembolic pulmonary hypertension:CTEPH)の発症を示唆する症状や所見がないか注意する必要がある。
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