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特集 急性肺塞栓症の最新診療
急性肺血栓塞栓症の薬物治療
Pharmacological therapy for acute pulmonary thromboembolism
山田 典一
1
Norikazu YAMADA
1
1三重大学医学部第1内科
キーワード:
急性肺血栓塞栓症
,
抗凝固療法
,
血栓溶解療法
,
昇圧剤
Keyword:
急性肺血栓塞栓症
,
抗凝固療法
,
血栓溶解療法
,
昇圧剤
pp.331-338
発行日 2005年3月20日
Published Date 2005/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100493
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要旨:薬物治療は急性肺血栓塞栓症に対する治療の中心であり,抗凝固療法と血栓溶解療法が主なものである.抗凝固療法は多くの臨床的研究から本疾患での予後改善効果が明らかであり,禁忌例を除いて,ほぼ全例に施行される.血栓溶解療法は抗凝固療法と比較すれば早期血栓溶解効果や血行動態改善効果は明らかであるが,死亡率低下といった予後改善効果については未分画ヘパリンに対する優位性は明らかでない.また,出血性合併症の発生頻度が高まることから安易に用いるべきではなく,適応について十分に検討して施行されるべきである.そのほかの薬物治療としては,血行動態不安定例に対し使用される昇圧剤などがある.
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