連載 心臓の解剖【知っておきたい知識 −疾患の病態生理から治療へつなげる解剖学−】
第7回
心臓−大血管接合部の特殊性① 右室流出路−肺動脈幹接合部構造について
井川 修
1
1日本医科大学付属病院/セントマーガレット病院 循環器内科
pp.1002-1008
発行日 2021年10月9日
Published Date 2021/10/9
DOI https://doi.org/10.18885/HV.0000000677
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●右室流出路(RVOT)-肺動脈幹(PT)接合部構造を理解するためには,3つのリング状境界線(STJ,VAJ,BR)の内容を正確に認識することが必要である。
●RVOT心筋とPT組織の境界線がリング状VAJである。
●王冠状肺動脈弁輪(PVA)の3つの頂点でSTJが,最下点でBRが形成される。
●王冠状PVAと3つのリング状境界線の位置関係より,機能的にPVA領域でありながら心筋を認める部位が存在したり,RVOT領域でありながら心筋を認めない部位が存在する。
●RVOT-PT接合部のVAJ直下は左室流出路(LVOT)-大動脈(Ao)接合部のそれと異なり,自由壁(FW)である。
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