特集 核医学による代謝機能画像(診断)から治療へ−ヨード内用療法からPSMAまで−
PPGLおよび小児神経芽腫に対するMIBGを用いた核医学診断の実際
若林 大志
1
1金沢大学附属病院 核医学診療科
キーワード:
褐色細胞腫(pheochromocytoma:PCC)
,
パラガングリオーマ(paraganglioma:PGL)
,
神経芽腫(neuroblastoma)
,
131I–MIBG療法(131I–meta–iodobenzylguanidine therapy)
Keyword:
褐色細胞腫(pheochromocytoma:PCC)
,
パラガングリオーマ(paraganglioma:PGL)
,
神経芽腫(neuroblastoma)
,
131I–MIBG療法(131I–meta–iodobenzylguanidine therapy)
pp.1341-1347
発行日 2025年12月26日
Published Date 2025/12/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000002245
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褐色細胞腫・パラガングリオーマ(pheochromocytoma/paraganglioma:PPGL)は副腎髄質または傍神経節のカテコールアミン産生クロム親和性細胞から発生する神経内分泌腫瘍で,ノルアドレナリン類似物質であるMIBGを取り込む。神経堤由来の腫瘍である神経芽腫は,ノルアドレナリン作動性神経に類似した性質をもち,カテコールアミンの合成能とMIBG集積能を有する。ノルアドレナリン類似物質であるMIBGに123Iや131Iを結合させることにより,PPGLあるいは神経芽腫の診断や治療に用いられる。治癒切除不能なPPGLの治療として,2022年より「ライアットMIBG–I131静注」の保険診療が開始され,2025年4月よりMIBG集積陽性の神経芽腫にも保険適用が拡大された。本稿では,PPGLおよび神経芽腫に対するMIBGを用いた核医学画像診断における臨床的意義について述べる。

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