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¹²³I-meta-iodobenzylguanidine(MIBG)心筋シンチグラフィーの臨床応用は,1994年のHakusuiらによる報告に始まる1)。彼らは,パーキンソン病(Parkinson's disease;PD)で心筋MIBGの取り込みが低下していることを報告し,その後MIBG心筋シンチグラフィーに関する報告がわが国を中心になされ,Orimoらにより理論的な裏付けも行われ2)-4),PDをはじめとした変性疾患の評価から鑑別診断ツールとして臨床応用されてきた。2015年に出版されたMovement Disorder Society(MDS)によるPDの臨床診断基準には,そのsupportive criteriaに初めて¹²³I-MIBG心筋シンチグラフィーが記載されるに至っている5)。MIBGはノルエピネフリン(NE)のアナログであり,交感神経終末において取り込み,貯蔵,放出ともにNEと同様の動態を示す。そのほとんどはNE transporter(NET)から能動的に取り込まれ,vesicle monoamine transporter(VMAT)を介して貯蔵される。貯蔵された後は交感神経興奮により放出されるが,心筋のα,β受容体には結合はしない。またMIBGはcatechol-O-methyltransferase(COMT)により代謝されないので交感神経終末を可視化できる。ここではPDの診断におけるMIBG心筋シンチグラフィーについて,実用的な臨床応用としてのこの検査の有用性を中心に解説する。「KEY WORDS」MIBG心筋シンチグラフィー,パーキンソン病,レビー小体型認知症,多系統萎縮症
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