内科医のためのパーキンソン病診療
パーキンソン病の画像診断 MIBG心筋シンチグラフィー
織茂 智之
1
1公立学校共済組合関東中央病院 神経内科
キーワード:
心筋
,
鑑別診断
,
Parkinson病
,
放射性核種イメージング
,
Iobenguane
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Myocardium
,
Parkinson Disease
,
Radionuclide Imaging
,
3-Iodobenzylguanidine
pp.836-839
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2007169035
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パーキンソン病(PD)やLewy小体型認知症では、心臓交感神経の脱神経により心臓のMIBG集積が低下し、これは他のパーキンソニズムやアルツハイマー病との鑑別に有用である。PD軽症例では正常例もあるが、経過をみると低下することが多い。多系統萎縮症では多くは正常であるが、軽度低下例もある。進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、本態性振戦では正常例が多いが、ときにincidental Lewy body disease(ILBD)の合併により、低下する可能性がある。parkin関連PDやLRRK2関連PDでは正常のことが多いので、L-dopa(levodopa)反応性のパーキンソニズムで臨床経過が長いにもかかわらずMIBG集積が正常である場合には、これらの疾患を考慮する必要もある。
©Nankodo Co., Ltd., 2007