新連載 ゲノム医療における画像の役割
第1回
がんゲノム医療の現状と将来展望
山口 央
1
1埼玉医科大学国際医療センター 包括的がんセンター 呼吸器内科
pp.570-574
発行日 2020年5月26日
Published Date 2020/5/26
DOI https://doi.org/10.18885/CI.0000000232
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
2015年1月,一般教書演説で当時の米国大統領であったオバマ氏が発表した「プレシジョンメディシン(個別化医療)」という概念が一世を風靡し,近未来の医療のあるべき姿と考えられるようになった。それを可能にしうるのがゲノム解析の技術である。従来のゲノム解析は,ヒトゲノム計画に代表されるように,遺伝子の機能を解析する研究的な試みが主なものであったが,2000年代半ばに登場した次世代シークエンサー(Next Generation Sequencing;NGS)により,ゲノム解析が研究のみならず,患者の診断・治療に直接の影響を与えるようになってきている。わが国でも,がん対策基本法に基づき,がん遺伝子パネル検査を中心としたがんゲノム医療への取り組みが始まっている。
Copyright © 2020, MEDICAL VIEW CO., LTD. All rights reserved.