特集 コミュニティ・スポーツ
コミュニティ・スポーツ—その現状と将来の展望
伊東 春雄
1
Haruo ITOH
1
1日本コミュニティ・スポーツ研究所
pp.672-680
発行日 1980年10月15日
Published Date 1980/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206167
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■はじめに
割と広く全国の新聞,雑誌,機関誌に目を通す機会のある者には,世の中はコミュニティ・スポーツのオンパレードといった感じさえします.中央政府13省庁の健康・体育・スポーツ・レクリエーションの55年度予算が3,590億円,それもさまざまの装いをこらして《コミュニティ》を目玉施策としてあげています.これを受けて地方自治体(県・市町村)がさらに輪をかけ,予算をつけてきめの細かいコミュニティ・スポーツ行政を展開しようとしています.それらの関連投資は,中央・地方あわせて,おそらく5,000億円を下らないでしょう.マスコミがそれをかついで《地方の時代到来》とはやし立てると,いまやスポーツ人口5,000万人といわれる人たちが各施設,会場に押しかけ,群がる——それがオンパレードの印象となるのかもしれません.
だが,いまのコミュニティ・スポーツは,その名にふさわしい,必要で十分な条件を整えているのでしょうか.コミュニティ・スポーツが当面する課題を解決しているといえるのでしょうか.
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