Japanese
English
特集 脊柱靱帯骨化症研究の進歩
Ⅳ.手術的治療の研究
8.胸椎後縦靱帯骨化症に対する前方骨化浮上術
Anterior floating method for ossification of the posterior longitudinal ligament of the thoracic spine
進藤 重雄
1
,
水野 広一
1
,
大谷 和之
1
,
中井 修
1
,
大川 淳
2
S. Shindo
1
,
K. Mizuno
1
,
K. Ootani
1
,
O. Nakai
1
,
A. Okawa
2
1九段坂病院整形外科
2東京医科歯科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Kudanzaka Hospital, Tokyo
キーワード:
OPLL
,
thoracic myelopathy
,
anterior floating method
,
manubrium spliitting approach
,
extrapleural approach
Keyword:
OPLL
,
thoracic myelopathy
,
anterior floating method
,
manubrium spliitting approach
,
extrapleural approach
pp.601-611
発行日 2018年5月25日
Published Date 2018/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_601
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は じ め に
頚椎後縦靱帯骨化症(頚椎OPLL)については頚椎アライメントが後弯,高度骨化占拠率,K-line(−)などの症例では椎弓形成術では十分な除圧が得られず手術成績が劣ることがわかっている.後縦靱帯骨化は脊髄を前方より圧迫すること,一般に胸椎部は後弯であることより胸椎OPLLの観血的治療は前方除圧が合理的なことは明らかである.またアプローチにおいて前方進入が合理的であると考え,当科では前方進入前方除圧術を第一選択としている.しかし胸椎の前方には胸郭があり,肺,縦隔内臓器(心臓,大血管,気管,食道)が存在し前方アプローチには技術的困難や制約があり,前方進入前方除圧の達成にはかなりの練度を必要とする.胸椎OPLLに対する前方除圧術の手術手技および合併症について解説を行い,当院の手術治療成績について紹介する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018