書評
脊椎脊髄病用語事典(改訂第7版)
工藤 理史
1
1昭和医科大学整形外科教授
pp.1158-1158
発行日 2025年10月1日
Published Date 2025/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei76_1158
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- 文献概要
このたび,『脊椎脊髄病用語事典』の改訂第7版が刊行されました.本書は1995年に初版が刊行され,5年ごとにその時代に適した改訂が行われてまいりました.今年は刊行から30年という節目にあたりますが,この30年間における脊椎脊髄外科学の進歩は非常にめざましく,昨今ではnavigationやhybrid手術室などの画像支援はもとより,robot assisted surgeryなどの最新技術が多くの医療機関にて採用されている状況です.また,社会の高齢化も大きくすすみ,低侵襲手術手技の進歩は高齢者に対する手術適応を劇的に変化させてきました.筆者が医師となった2001年には全脊椎手術患者に対する80歳以上の高齢者の割合は約3.8%程度でしたが,現在ではその割合は20%を超え増加の一途をたどっています.Full-endoscopic spine surgery(FESS)に代表される超低侵襲除圧術やfenestrated screwなどのセメント注入型スクリューの普及により,高齢者に対する治療の幅はますます広がっていくことが予想されます.
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