書評「脊椎脊髄病学 第3版」

本書は初版が2010年に発行後，6年ごとに改訂を重ね，このたび第3版が発行された。著者の岩﨑幹季先生は日本を代表する脊椎脊髄外科の専門医・指導医のお一人であり，これまで数多くの脊椎外科医を教育・指導している。本書は大阪大学整形外科や大阪労災病院整形外科の研修医や整形外科病棟医に対し，岩﨑先生が脊椎外科のマニュアルとして配布していた「脊椎外科クルズス」が原点となっている。当初は必要最低限の簡単なマニュアルだったが，後輩の先生方の要望や協力により内容が増えていったとのことである。この経緯だけでも本書が臨床医療に即した，実践的な内容であることが伺える。