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若年スポーツ選手の腰痛
-――日本における横断研究
Low back pain in young sports players:a cross-sectional study in Japan
矢部 裕
1
Y. Yabe
1
1東北大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Tohoku University School of Medicine, Sendai
キーワード:
low back pain
,
young sports player
,
sport discipline
Keyword:
low back pain
,
young sports player
,
sport discipline
pp.89-92
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_89
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【要 旨】
目 的:若年スポーツ選手の腰痛の頻度は競技種目により異なるとされるがその報告は少ない.また競技種目により年齢や性別の分布が異なる.本研究の目的は年齢および性別の相違を考慮し,さまざまな競技種目における若年スポーツ選手の腰痛の頻度を明らかにすることである.
対象および方法:宮城県スポーツ少年団に所属する7,234名のスポーツ選手(6~15歳)を対象に自記式アンケートによる横断調査を行った.腰痛の頻度を年齢,性別,競技種目ごとに評価した.
結 果:腰痛を有する選手の割合は5.0%であった.腰痛の頻度は年齢とともに増加し13~14歳でもっとも高く,女子選手で男子選手より有意に高かった.競技種目では腰痛の頻度はバスケットボール,ハンドボール,バレーボールで高かった.
結 論:若年スポーツ選手における腰痛の頻度は年齢,性別,競技種目により異なっていた.それぞれの競技種目に特異的な動きと腰痛の関連を明らかにすることが若年スポーツ選手の腰痛の予防に重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2023