Japanese
English
連載 専門医のための症例問題トレーニング
小児整形外科疾患
Pediatric orthopedic disorder
北野 利夫
1
T. Kitano
1
1大阪市立総合医療センター小児整形外科
1Dept. of Pediatric Orthopaedics, Osaka City General Hospital, Osaka
キーワード:
slipped capital femoral epiphysis
,
hip joint
,
avascular necrosis
,
FAI
Keyword:
slipped capital femoral epiphysis
,
hip joint
,
avascular necrosis
,
FAI
pp.168-174
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_168
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症 例.12歳8ヵ月,男児.
主 訴:右股関節痛,跛行.
家族歴・既往歴:特記すべきことはない.
現病歴:20X0年8月,野球の練習中に右膝痛が出現した.Aクリニックを受診し股関節と膝関節の単純X線検査を受けるも異常なしと診断された.症状が持続するためB病院を受診し,肉ばなれと診断されリハビリテーションを受けていた.10月から接骨院に通院し症状は軽減したが跛行は続いていた.翌年1月,転倒を契機に疼痛が増強し歩行できなくなったため,当院を紹介され受診した.
スポーツ歴:小学校4年から軟式野球.
初診時所見:荷重歩行は何とか可能であるが,右下肢は外旋位にして歩行していた.膝関節の可動域は左右差なく正常範囲であった.右股関節に内旋可動域制限を認めた.発熱はなかった.Body mass index(BMI)は21.6kg/m2であった.
画像所見:両股関節単純X線像(Aクリニック受診時,当院受診時)と症状増悪時のX線像を示す(図1).
© Nankodo Co., Ltd., 2023