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関節造影所見に基づき関節軟骨切除による関節アライメント矯正を行った母指多指症の長期術後成績
Long-term outcomes after corrective cartilaginous joint resection based on arthrographic findings of duplicated thumbs
射場 浩介
1
K. Iba
1
1札幌医科大学運動器抗加齢医学講座
1Dept. of Musculoskeletal Anti-aging Medicine, Sapporo Medical University, Sapporo
キーワード:
thumb polydactyly
,
cartilaginous joint
,
corrective resection
,
arthrography
,
long-term outcome
Keyword:
thumb polydactyly
,
cartilaginous joint
,
corrective resection
,
arthrography
,
long-term outcome
pp.1111-1115
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_1111
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【要 旨】
目 的:関節軟骨切除によりアライメント矯正を行った母指多指症の術後10年以上の長期成績を検討した.
対象および方法:術中の関節造影検査に基づいて関節軟骨部分切除によるアライメント矯正を行い,術後10年以上の経過観察が可能であった母指多指症6例6母指(Wassel分類type 2:2母指,type 4:4母指)を対象とした.手術時年齢は13(10~15)ヵ月で,術後経過観察期間は134(120~160)ヵ月であった.術後成績を日本手外科学会母指多指症術後成績評価表とX線所見により評価した.
結 果:術後成績評価表による検討では優が5母指であり,良が1母指であった.最終診察時のX線所見では良好な関節適合性と母指アライメントが保たれていた.成長軟骨帯の早期閉鎖や関節裂隙の狭小化を認めた症例はなかった.
結 論:関節造影所見に基づいた関節軟骨部分切除による関節アライメントの矯正は,母指多指症の手術において,選択可能な術式の一つと考える.
© Nankodo Co., Ltd., 2022