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一次修復不能な腱板広範囲断裂に対するマージンコンバージェンスは偽性麻痺を回復させるか
Does margin convergence reverse pseudoparalysis in patients with irreparable rotator cuff tears?
乾 浩明
1
,
山田 淳平
1
,
信原 克哉
1
H. Inui
1
,
J. Yamada
1
,
K. Nobuhara
1
1信原病院・バイオメカニクス研究所
1Nobuhara Hospital & Institute of Biomechanics, Tatsuno
キーワード:
irreparable rotator cuff tear
,
pseudoparalysis
,
margin convergence
Keyword:
irreparable rotator cuff tear
,
pseudoparalysis
,
margin convergence
pp.1108-1110
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_1108
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【要 旨】
目 的:本研究の目的は,偽性麻痺(自動挙上90°以上不能)となった一次修復不能な腱板広範囲断裂において,マージンコンバージェンスの有効性を知ることである.
対象および方法:2000~2015年に,当院で治療した93例のうち2年以上経過観察可能であった80例を対象とした.男性49例,女性31例,平均年齢68±9歳であった.術後自動挙上90°以上の可否,日本整形外科学会肩関節疾患治療成績判定基準(JOAスコア)および米国肩肘学会肩関節疾患治療成績判定基準(ASESスコア),MRIによる再断裂の有無について調査した.
結 果:93%(80例中74例)において,90°以上挙上動作が可能となった.JOAスコアおよびASESスコアは術前47±8,22±10点から術後74±10,62±21点に改善していた.MRIによる再断裂回避率は72%であった.
結 論:マージンコンバージェンスは比較的高い再断裂が認められたが,偽性麻痺の回復に有用な手技であった.
© Nankodo Co., Ltd., 2022