Japanese
English
人工関節における進歩 Ⅴ.各種人工関節置換術の中・長期成績
1.人工肩関節置換術
人工肩関節全置換術の長期成績
Long-term outcomes of total shoulder arthroplasty
門間 太輔
1
,
松居 祐樹
2
,
岩崎 倫政
2
D. Momma
1
,
Y. Matsui
2
,
N. Iwasaki
2
1北海道大学病院スポーツ医学診療センター
2北海道大学大学院整形外科
1Center for Sports Medicine, Hokkaido University Hospital, Sapporo
キーワード:
total shoulder arthroplasty
,
long-term outcome
Keyword:
total shoulder arthroplasty
,
long-term outcome
pp.96-100
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei83_96
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は じ め に
第3世代人工肩関節全置換術(total shoulder arthroplasty:TSA)は良好な短・中期成績が報告1~5)されているものの,インプラントの弛みが原因となり,長期においては再置換術を要する症例が存在することや,術後10年以上経過してからX線像に放射線透過性線像が出現することが報告されている2,6).インプラントの弛みに関しては,設置角度が影響すると考えられており,肩甲骨に対する関節窩インプラントの後捻および上方傾斜,そして上腕骨ステムの後捻が弛みと相関すると考えられている7~9).そこでわれわれは,術後にCTを使用することで第3世代TSAのインプラント設置の特徴を明らかにできると仮説を立て研究を行った.本研究の目的は,第3世代TSAの長期成績を評価し,グレノイドコンポーネント周囲の放射線透過性線像と,インプラント設置位置の関係を,CTを用いて明らかにすることである.
© Nankodo Co., Ltd., 2023