整形トピックス
上腕骨外側上顆炎の重症度診断や病態把握に有効な高分解能MRI
小川 健
1
1水戸医療センター整形外科
pp.974-974
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_974
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上腕骨外側上顆炎の病因には諸説があるが,短橈側手根伸筋(ECRB)起始部が関連していることはおおむね認められている.本疾患におけるMRI検査は補助診断として用いられており,同腱,および外側側副靱帯(LCL)付着部の信号変化が認められるものの,特異度の低さから本邦のガイドライン上は推奨されていない1,2).しかし近年,MRI装置の改良に伴い,その有用性の報告も散見される3,4).われわれは,撮像範囲を外側上顆に絞り,その有用性を検討してきた5).3.0T SIEMENS社製のMRI装置で,マイクロスコピーコイルを用い,撮像範囲を60mm×60mmと外側上顆に絞った撮像法が最大の特徴である.プロトン密度強調画像(PD),T2*強調画像(T2*),T2強調脂肪抑制画像(T2fs)の冠状断を撮像すると,ECRBとLCLが明瞭に描出できる(図1).
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