特集 上腕骨外側・内側上顆炎—診療の基本と最近の進歩—
上腕骨外側・内側上顆炎に対するPRP療法
鈴木 拓
1
,
早川 克彦
2
1慶應義塾大学医学部整形外科学教室
2愛光整形外科
キーワード:
多血小板血漿(platelet-rich plasma;PRP)
,
上腕骨外側上顆炎(lateral epicondylitis)
,
上腕骨内側上顆炎(medial epicondylitis)
Keyword:
多血小板血漿(platelet-rich plasma;PRP)
,
上腕骨外側上顆炎(lateral epicondylitis)
,
上腕骨内側上顆炎(medial epicondylitis)
pp.817-822
発行日 2024年8月19日
Published Date 2024/8/19
DOI https://doi.org/10.18885/JJS.0000001855
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多血小板血漿(platelet-rich plasma;PRP)療法は自己血由来の濃縮血小板に含まれる成長因子が病変部の治癒を促進させる治療であり,腱付着部炎に対して新しい保存加療として用いられるようになった。上腕骨外側上顆炎に対するPRP療法はこれまでに対照群を用いた数多くの前向き無作為化比較試験が行われ,良好な成績が報告されている。一方で,上腕骨内側上顆炎に対するPRP療法は,報告が少なく,エビデンスが確立しているとは言いがたい。しかし,どの報告でも従来の保存加療に抵抗性の症例に対して,一定の効果は認められているため,手術加療の侵襲の大きさを考慮しても手術前に施行すべき有益な治療である。
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