Japanese
English
論述
遠位橈尺関節症に続発した手指伸筋腱断裂―発生因子に関する検討
Extensor Tendon Rupture Following Osteoarthritis of the Distal Radioulnar Joint
小野沢 司
1,2
,
平山 隆三
1
,
多田 博
1
,
竹光 義治
1
,
末松 典明
3
Tsukasa Onozawa
1,2
1旭川医科大学整形外科
2現:協立病院整形外科
3北見赤十字病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Asahikawa Medical College
キーワード:
手指伸筋腱断裂
,
extensor tendon rupture
,
遠位橈尺関節
,
distal radio-ulnar joint
,
マーデルング変形
,
Madelung's deformity
,
尺骨頭切除
,
Darrach's procedure
Keyword:
手指伸筋腱断裂
,
extensor tendon rupture
,
遠位橈尺関節
,
distal radio-ulnar joint
,
マーデルング変形
,
Madelung's deformity
,
尺骨頭切除
,
Darrach's procedure
pp.5-12
発行日 1994年1月25日
Published Date 1994/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901273
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抄録:遠位橈尺関節症に続発した手指伸筋腱断裂の手術例8例について術前後のX線像,術後成績,伸筋腱断裂の危険因子について検討した.症例は男4例,女4例,62歳から82歳,平均72歳と高齢であった.術前のX線上軽度のMadelung変形が認められ,尺骨頭は背側に亜脱臼し,遠位橈尺関節の関節症変化が著明だった.8例全例に腱移行または腱移植を行い,尺骨頭切除を加えた.術後経過観察期間は,平均4年10カ月である.再建術による術後成績は良好で尺骨頭切除によって有意な手根骨の尺側移動は見られなかった.上記の変形をもつ症例では成長期に特に愁訴がなくても中年以降遠位橈尺関節症が進行し機械的摩擦による伸筋腱断裂の危険性が高いと考えられた.
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