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連載 最新原著レビュー
十分なオフシーズン期間は学童期野球選手の肘障害発症リスクを低下させる
Sufficient duration of off-season decreases elbow disorders in elementary school-aged baseball players
大歳 憲一
1
K. Otoshi
1
1福島県立医科大学スポーツ医学講座
1Dept. of Sports Medicine, Fukushima Medical University, Fukushima
キーワード:
elbow pain
,
morphological abnormality
,
medial epicondyle
,
off-season length
,
elementary school aged baseball players
Keyword:
elbow pain
,
morphological abnormality
,
medial epicondyle
,
off-season length
,
elementary school aged baseball players
pp.282-285
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_282
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【要 旨】
目 的:投球障害の予防に関するガイドラインではオフシーズンの取得を推奨しているが,その有効性を証明した報告は少ない.本研究では,オフシーズン期間が成長期肘障害の発症に与える影響について調査した.
対象および方法:野球肘検診に参加した680例の学童期野球選手を対象とした.肘障害に関連する因子で調整した多変量解析を用い,オフシーズン期間と肘痛,内側上顆下端障害,および離断性骨軟骨炎との関連を調査した.
結 果:肘痛と内側上顆下端障害の発症リスクは,オフシーズン期間1ヵ月以上の群で有意に減少した.一方で,離断性骨軟骨炎はオフシーズン期間と有意な関連はなかった.
結 論:成長期肘障害の発症予防には,1ヵ月以上のオフシーズン取得が望ましい.
© Nankodo Co., Ltd., 2021