Japanese
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カラーフォーラム
L型骨のみを用いたDall進入法による人工股関節全置換術
Dall approach for total hip arthroplasty using L shaped bone cutter
高桑 昌幸
1
M. Takakuwa
1
1高桑整形外科永山クリニック
1Dept. of Orthop. Surg., Takakuwa Orthopedics Nagayama Clinic, Asahikawa
キーワード:
THA
,
hip approach
,
bone cutter
Keyword:
THA
,
hip approach
,
bone cutter
pp.1272-1273
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei72_1272
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≪は じ め に≫
人工股関節全置換術(THA)おいて術後脱臼などの合併症を予防するために手術進入法の選択は重要である.飯田ら1)は,THAにおけるDall進入法について詳細に報告し,筆者も本進入法を用いたTHAを施行してきた.
手術後の関節の安定性も非常に良好であるが,加藤らの報告2)のように本進入法では大転子を切離して縫着するため,切離骨片の転位が生じうる.加藤らは,変形性股関節症に対するTHA施行例の16%に切離骨片の転位が手術後2週以内に発生したとしている.
筆者も頻度は不明であるが切離骨片の転位手術例を経験し,多くの症例では線維性癒合するため同部の疼痛は訴えなかったが,少数例で疼痛や違和感が遺残した.大転子切離骨片の転位はほとんど大転子の上方かつ前方への転位であるため,筆者は大転子切離に対して切離骨片をパズルをはめるように整復縫着するためのL型骨のみを考案したため紹介する.
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