Japanese
English
整形手術手技
レッグポジショナーを使用した最小侵襲前方進入法による人工股関節全置換術の手術手技
Anterior minimally invasive approach using a leg positioner in total hip arthroplasty
石田 崇
1
,
Luc Kerboull
2
,
牧田 浩行
1
,
柁原 俊久
3
,
佐藤 昌明
3
,
玉置 聡
3
,
蜂谷 將史
3
T. Ishida
1
,
L. Kerboull
2
,
H. Makita
1
,
T. Kajiwara
3
,
M. Sato
3
,
S. Tamaoki
3
,
M. Hachiya
3
1神奈川県立足柄上病院整形外科
2Clinique Arago
3横浜南共済病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Kanagawa Prefectural Ashigarakami Hospital, Kanagawa
2Clinique Arago
キーワード:
THA
,
anterior approach
,
leg positioner
,
MIS
Keyword:
THA
,
anterior approach
,
leg positioner
,
MIS
pp.450-455
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_450
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は じ め に
人工股関節全置換術(THA)において筋腱を切離しない筋間進入が最小侵襲手術(MIS)として本邦でも広まってきている.なかでも前方進入法(DAA)は神経間を進入する唯一の進入路であり,術後疼痛の軽減や早期回復など多くの利点が報告されている.
DAAによるTHAは,1947年にフランスのJudetらによってJudetテーブルと呼ばれるレッグポジショナーを使用しはじめて施行された1).当時使用していたアクリル製の人工関節の成績が不良であったため,1981年にJudetが亡くなった後にDAAはいったん衰退したが,2000年代初頭よりMISへの関心が高まりDAAも再度見直されるようになった.現在フランスではレッグポジショナーを使用したDAAが主流であるが,本邦で2004年にはじめてDAAによるTHAが施行された当時レッグポジショナーはなく,通常の手術台と各種レトラクターを使用して行われた2).現在でも通常の手術台を使用するのが主流であるが,数年前より本邦でもレッグポジショナーが使用可能となった.
本稿では,われわれが行っているレッグポジショナーを使用した最小侵襲前方進入法(anterior minimally invasive surgery:AMIS)によるTHAの手技の詳細を紹介する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018