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連載 卒後研修講座
疼痛メカニズムを考慮した変形性関節症に対する保存的治療
Conservative treatment for osteoarthritis with consideration for pain mechanism
星野 裕信
1
H. Hoshino
1
1浜松医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Hamamatsu University School of Medicine, Hamamatsu
キーワード:
OA
,
conservative treatment
,
pain
,
central sensitization
Keyword:
OA
,
conservative treatment
,
pain
,
central sensitization
pp.905-910
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_905
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は じ め に
世界有数の超高齢社会である日本は今後さらなる長寿化の一途をたどり,加齢とともに進行する運動器疾患は健康寿命の延伸を阻む大きな社会問題となるであろう.とりわけ下肢の軟骨変性疾患である変形性関節症(OA)は,保存的治療に抵抗すれば手術的治療となる可能性が高く,年々手術件数も増加傾向である.しかし術後に疼痛が残存する症例や,明らかにover indicationであるような症例もあり,しっかりとした病態の評価と保存的治療を行わずに手術にいたる症例も少なくないと考えられる.そこで本稿では,変形性膝関節症(膝OA)や変形性股関節症(股OA)の患者を外来で診療するにあたり,疼痛メカニズムを考慮した保存的治療について述べたい.
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