Japanese
English
連載 専門医試験をめざす症例問題トレーニング
代謝性骨疾患(骨粗鬆症を含む)
Metabolic bone disease
今井 教雄
1
N. Imai
1
1新潟大学大学院健康寿命延伸・運動器疾患医学
1Dept. of Comprehensive Muscloskeletal Medicine, Niigata University Medical and Dental Sciences, Niigata
キーワード:
vertebral fracture
,
osteoporosis
,
fragility fracture
Keyword:
vertebral fracture
,
osteoporosis
,
fragility fracture
pp.911-915
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei71_911
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
症 例.75歳,女.
主 訴:腰背部痛.
既往歴:40歳ごろより糖尿病を指摘され,内服治療中であった.65歳時に両側変形性股関節症で人工股関節全置換術(THA)を受けた.70歳時に今回と同様のエピソードでTh12の椎体骨折を受傷し,以後5年間ビスホスホネート製剤を服用していた.その後,骨折は生じていなかった.
現病歴:屋内で特に誘因なく下部腰痛が出現した.痛みが強く体動困難であるため,12日後に当科を受診した.
初診時所見:歩行は可能であるが,下部腰痛が強く,同部に叩打痛があった.股関節周囲に圧痛や他動時痛はなかった.下肢のしびれ,明らかな麻痺は認めず,下肢腱反射も正常であった.受傷8ヵ月前の腰椎前後方向での骨密度(DXA法)はL3,L4で76%であった(治療開始時は同部位で71%).腰椎単純X線像を図1に示す.
© Nankodo Co., Ltd., 2020