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動揺性肩関節症に対するglenoid osteotomyの成績
Glenoid osteotomy for atraumatic posteroinferior instability associated with glenoid dysplasia
乾 浩明
1
,
信原 克哉
1
H. Inui
1
,
K. Nobuhara
1
1信原病院・バイオメカニクス研究所
1Nobuhara Hospital & Institute of Biomechanics, Tatsuno
キーワード:
glenoid osteotomy
,
glenoid dysplasia
,
atraumatic instability
Keyword:
glenoid osteotomy
,
glenoid dysplasia
,
atraumatic instability
pp.989-991
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_989
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【要 旨】
目 的:非外傷性肩関節不安定症(動揺性肩関節症)にみられる関節窩後下方の低形成に対して,後下方を持ち上げ生じた欠損部分に腸骨片を打ち込むglenoid osteotomy(GO)を行った.本研究の目的はその臨床成績を明らかにすることである.
対象および方法:当院でGOを施行された211(男63,女148)例249肩を対象とした.平均年齢は20歳であった.Rowe scoreおよび日本整形外科学会肩関節不安定症評価法(JSS-SIS)を用いた臨床評価,患者満足度および画像評価を行った.
結 果:Rowe scoreは術前36(0~60)点より88(40~100)点に改善した.JSS-SISは術前47(12~67)点から術後81(14~100)点に改善した.全例で骨癒合が得られ,スリッピングは3例を除いて改善していた.術中関節骨折を認めた7例についても,骨癒合は得られ関節症に進行したものはなかった.12例に前方制動術を追加した.
結 論:動揺性肩関節症に対するGOの臨床成績は安定しており,高い患者の満足度が得られていた.
© Nankodo Co., Ltd., 2019