Japanese
English
シンポジウム 動揺性肩関節
動揺性肩関節に対するGallie手術
Gallie Technique for Loose Shoulder
花村 達夫
1
,
高岸 直人
1
,
小野 信彦
1
,
岩崎 敬雄
1
,
城戸 正喜
1
Tatsuo HANAMURA
1
1福岡大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, School of Medicine, Fukuoka University
キーワード:
動揺性肩関節
,
loose shoulder
,
Gallie手術
,
Gallie technique
,
大胸筋移行術
,
transfer of pectoralis major tendon
,
小胸筋移行術
,
transfer of pectoralis minor tendon
Keyword:
動揺性肩関節
,
loose shoulder
,
Gallie手術
,
Gallie technique
,
大胸筋移行術
,
transfer of pectoralis major tendon
,
小胸筋移行術
,
transfer of pectoralis minor tendon
pp.1184-1191
発行日 1981年12月25日
Published Date 1981/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906455
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
動揺性肩関節の中でも,遠藤の分類でⅢ型に属するものや,随意性脱臼に進展したものなど,joint laxityの強い症例の治療はなかなか困難である.上肢を下げているだけで,すでに下方亜脱臼するような機能障害の強い患者には,保存的治療の効果も期待できず,手術適応となるが,いざどのような手術を行うべきかとなると選択に迷うところである.この病態に対して,従来の習慣性脱臼に対しての手術法では無効なことは諸家が指摘している5,12〜13).
我々は昭和51年以来,このような患者に対して,Gallie法1,7)を中心とした治療を行つてきた.Gallie法は,強固な烏口上腕靱帯の再建を主眼とした,いわばnew ligament plastyであり,術後の肩のstabilityの改善については安定した結果が得られるが,術後の可動制限など機能的な問題,侵襲が大きいなどの欠点がある.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.