Japanese
English
論述
動揺性肩関節CT像の解析
Investigation of CT Picture in so-called Loose Shoulder
黒田 重史
1
,
坂巻 皓
2
,
松岡 明
2
,
森石 丈二
2
,
高田 啓一
3
Shigehito Kuroda
1
1松戸整形外科病院準備室
2鹿島労災病院整形外科
3千葉大学医学部整形外科
1Preparation Sector for Matsudo Orthopedic Hospital
キーワード:
肩関節
,
shoulder joint
,
動揺性肩関節
,
so-called loose shoulder
,
CT臼蓋骨切り術
,
glenoid osteotomy
Keyword:
肩関節
,
shoulder joint
,
動揺性肩関節
,
so-called loose shoulder
,
CT臼蓋骨切り術
,
glenoid osteotomy
pp.241-247
発行日 1985年3月25日
Published Date 1985/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907137
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抄録:114例124肩の肩関節CT像を解析した.臼蓋前角Aと臼蓋後角Bを結びBよりA-Bに垂線を下し骨頭との交点Cを求め,角CABを臼蓋後方開角と名づけ比較検討した.動揺性肩関節16肩ではこの臼蓋後方開角は26.2°±1.9,内旋位でのみ動揺を認める28肩では17.3°±1.0,全く動揺の無い対照群80肩では12.2°±0.4とその動揺の程度と良く相関していた.臼蓋後方開角増大の原因は臼蓋形成不全と関節弛緩の為の上腕骨骨頭の前方移動である.臼蓋骨切り術を施行し,その術前後の臼蓋後方開角を追求しえた6例では,術前の31.7°±3.1に対し術後は18.7°±2.7と肩関節横断面における求心位も又良く改善されていた.一方肩関節外旋位でも著明な動揺を呈しながらも臼蓋後方開角が小さい症例に対して"Rotator interval"の修復術のみ施行した所,肩関節動揺は完全に消失した.つまり臼蓋後方開角の分析は術式選択上の極めて有用な指標となる事も確認された.
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