Japanese
English
症例報告
外傷後の陳旧性肩関節後方脱臼に対しglenoid osteotomyを施行した1例
Glenoid Osteotomy for the Locked Posterior Dislocation of the Shoulder : A Case Report
柏井 将文
1,2
,
宮本 隆司
1
,
菅本 一臣
1
,
吉川 秀樹
1
Masafumi Kashii
1,2
1大阪大学医学部整形外科
2現:信州大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka University Medical School
キーワード:
posterior dislocation of the shoulder joint
,
肩関節後方脱臼
,
locked
,
陳旧性
,
glenoid osteotomy
,
関節窩骨切り術
Keyword:
posterior dislocation of the shoulder joint
,
肩関節後方脱臼
,
locked
,
陳旧性
,
glenoid osteotomy
,
関節窩骨切り術
pp.175-177
発行日 2002年2月25日
Published Date 2002/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903480
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抄録:長期間放置された外傷後の陳旧性肩関節後方脱臼に対してglenoid osteotomyを施行し,良好な結果を得た1例を経験した.症例は73歳女性.転倒した際に右肩を打撲し,肩の挙上が困難となった.近医を受診しX線撮影するも打撲のみと診断され,3カ月間放置されていた.その後当科を受診し,陳旧性肩関節後方脱臼と診断された.自動屈曲は90°,自動外旋は-60°と痛みに伴う著しい可動域制限を認めた.透視下に徒手整復を試みたが整復不能であった.MRIにて肩関節後方軟部支持組織は重度に損傷していた.本症例に対しglenoid osteotomyを選択した.術後1年10カ月の現在,可動域・筋力ともほぼ正常に回復し,ADL上の訴えもなく,画像上肩甲上腕関節の適合性も良好であった.軟部組織の破綻を伴った陳旧性肩関節後方脱臼に対し本法は有効な手術法の1つと考えられた.
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