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特集 子どもの運動器障害――学校検診から日常診療まで
Ⅴ.小児において運動器障害を示す全身疾患
5.骨系統疾患
-――骨形成不全症,軟骨無形成症,大理石骨病など
Skeletal dysplasias;osteogenesis imperfecta, achondroplasia, and osteopetrosis
鬼頭 浩史
1
H. Kitoh
1
1あいち小児保健医療総合センター整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Aichi Children’s Health and Medical Center, Obu
キーワード:
osteogenesis imperfecta
,
achondroplasia
,
osteopetrosis
Keyword:
osteogenesis imperfecta
,
achondroplasia
,
osteopetrosis
pp.687-691
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_687
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は じ め に
骨系統疾患は個々の発生頻度は低いものの,全体としては5,000出生に1人程度発症する.そのうち骨形成不全症と軟骨無形成症は頻度が高く,日本整形外科学会骨系統疾患全国登録によると,この2疾患で全体の約25%を占める.前者は骨脆弱性を,後者は低身長を特徴とし,さまざまな整形外科的な介入を要する.一方,骨硬化性疾患は骨脆弱性による骨折を生じやすく,骨代謝回転が低下しているため骨癒合が遷延化して治療に難渋することが多い.本稿では整形外科医が関与する機会が少なくない骨形成不全症,軟骨無形成症および大理石骨病につき,病態,臨床症状,検査所見,治療などを概説する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019