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特集 子どもの運動器障害――学校検診から日常診療まで
Ⅴ.小児において運動器障害を示す全身疾患
4.骨代謝異常
Metabolic bone disease
岡田 慶太
1
K. Okada
1
1東京大学整形外科・脊椎外科
1Orthop. Surg., Sensory and Motor System Medicine, Surgical Sciences, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo, Tokyo
キーワード:
bone metabolism
,
rickets
,
parathyroid hormone
Keyword:
bone metabolism
,
rickets
,
parathyroid hormone
pp.681-686
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_681
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は じ め に
骨は静的な臓器と思われがちだが,骨新生と骨吸収を一生涯繰り返す非常にアクティブな臓器である.小児期には膜性骨化と軟骨内骨化により短軸および長軸方向に成長するが,これらは多くのホルモンや遺伝子によって制御されている.また骨は支持組織としての機能はもちろんのこと,カルシウム代謝におけるカルシウム(Ca)やリン(P)の貯蔵庫としても中心的な役割を担っている.したがってなんらかの理由で骨代謝異常が起こると成長障害や骨の変形だけでなく,痙攣発作などを生じうるので注意しなければならない.骨の変形や成長障害では,整形外科を最初に受診する可能性が高いため,われわれも十分な知識をもっておく必要がある.本稿では骨の変形や骨脆弱性により骨代謝異常症が疑われる子どもが受診した場合に,行うべき検査や疑うべき骨代謝異常症について解説する.
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