Japanese
English
特集 子どもの運動器障害――学校検診から日常診療まで
Ⅴ.小児において運動器障害を示す全身疾患
6.小児の腫瘍と腫瘍類似疾患
Pediatric tumor and tumorous condition
川島 寛之
1
H. Kawashima
1
1新潟大学大学院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Niigata University Graduate School of Medical and Dental Sciences, Niigata
キーワード:
pediatric
,
bone and soft tissue tumor
,
tumorous condition
Keyword:
pediatric
,
bone and soft tissue tumor
,
tumorous condition
pp.692-696
発行日 2019年5月10日
Published Date 2019/5/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_692
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は じ め に
運動器に発生する腫瘍は,一般に骨・軟部腫瘍と称され,骨腫瘍は骨から発生し,軟部腫瘍は軟部組織から発生する腫瘍の総称である.全身のあらゆる部位に発生し,骨・軟骨・皮下・筋肉・脂肪・血管・腱・滑膜などに由来する間葉系腫瘍に末梢神経系腫瘍を加えたものと考えることができる.しかし,由来細胞がはっきりしない腫瘍も含まれ,これらの病理組織学的な分類は非常に多岐にわたる.腫瘍性疾患の診断は最終的には病理診断に頼ることになるが,診断する多くの病理医にとっても経験することが少ない疾患が多く,整形外科医との協働は重要である.そこで本稿では,小児の運動器に発生し,日常診療で遭遇する頻度の高い疾患を対象として解説する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019