Japanese
English
経験と考察
脊椎内視鏡下手術におけるヒトトロンビン含有ゼラチン使用吸収性局所止血剤の術後止血効果
-――術後ドレーン量と血腫症状
Efficacy of human gelatine-thrombin matrix sealant in microendoscopic laminectomy
工藤 理史
1
,
豊根 知明
1
,
松岡 彰
1
,
丸山 博史
1
,
山村 亮
1
,
星野 雄志
2
,
稲垣 克記
1
Y. Kudo
1
,
T. Toyone
1
,
A. Matsuoka
1
,
H. Maruyama
1
,
R. Yamamura
1
,
Y. Hoshino
2
,
K. Inagaki
1
1昭和大学整形外科
2昭和大学江東豊洲病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Showa University, Tokyo
キーワード:
Floseal
,
MEL
,
postoperative hematoma
Keyword:
Floseal
,
MEL
,
postoperative hematoma
pp.411-415
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_411
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は じ め に
脊椎内視鏡下椎弓切除術(microendoscopic laminectomy:MEL)は,低侵襲で良好な治療成績の報告が多く1,2),本邦では広く普及した術式である.しかし,低侵襲,小皮切である反面,術後血腫の発生リスクは通常手術に比べて高く,術後成績不良因子の一つとなっている3).ヒトトロンビン含有ゼラチン使用吸収性局所止血剤Floseal(以下,Floseal;バクスターヘルスケア社,Deerfield)は,鏡視下手術を含む手術時の止血を目的に2014年8月より保険適用とされ,脊椎外科領域でも広く使用されてきている.しかし,脊椎内視鏡手術におけるFlosealの効果を検討した報告はなく,有効性に関してはいまだ不明である.
本研究の目的は,MELを施行された患者を後方視的に調査し,Flosealの止血効果と術後血腫予防効果を検討することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2019