脊椎脊髄手術術後血腫の臨床的特徴

Clinical Characteristics of Postoperative Hematoma after Spinal Surgery

はじめに

　脊椎の除圧術などにおいて術後血腫による再手術は比較的まれではあるものの，頸胸椎レベルで発生すると急速な四肢麻痺または下肢麻痺を生じることもあり，早急な対応が必要となる．また，腰椎レベルでも術後は尿道バルーンカテーテルが挿入されていることから膀胱直腸障害の発生に気づくのが遅れることで，後遺障害を残すこともある．本稿では術後血腫の臨床的特徴を概説する．