Japanese
English
特集 脊柱管内靱帯骨化の病態と治療(第16回日本脊椎外科研究会より)
胸椎後縦靱帯骨化症に対する後方進入脊髄前方除圧の経験
The Results of Surgical Treatment for Thoracic Myelopathy due to Ossification of the Posterior Longitudinal Ligament: Anterior Decompression of the Thoracic Cord Through the Posterior Approach
大塚 訓喜
1
,
寺山 和雄
1
,
和田 光司
1
,
木下 久敏
1
,
高橋 紳一
1
,
村田 修一
1
Kuniyoshi Ohtsuka
1
1信州大学医学部整形外科学教室
1Department of Orthopaedic Surgery, Shinshu University School of Medicine
キーワード:
胸部脊髄症
,
thoracic myelopathy
,
後縦靱帯骨化症
,
OPLL
,
胸椎後縦靱帯骨化症
,
thoracic OPLL
,
手術手技
,
surgical method
Keyword:
胸部脊髄症
,
thoracic myelopathy
,
後縦靱帯骨化症
,
OPLL
,
胸椎後縦靱帯骨化症
,
thoracic OPLL
,
手術手技
,
surgical method
pp.467-472
発行日 1988年4月25日
Published Date 1988/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907839
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抄録:胸椎OPLLに対して,後方進入脊髄前方除圧法を考案したので,その手術術式と成績について報告する.この手術方法は3つの要素,つまり後方進入前方除圧,横突起間脊椎固定,spinal instrumentationから成っている.まずwide en bloc laminectomyを行い,次にOPLLの前方を斜の方向からえぐるようにサージエアトームを用いて椎体を削除する.この操作を両側から行うと病巣部が椎体から遊離し,硬膜は前方へ移動して除圧がなされる.10例の胸椎後縦靱帯骨化症に本法を施行した.このうち6例にOPLLと同一部位に黄色靱帯骨化の合併を認めた.JOA score(II点満点)では術前成績平均2.9点から術後は平均が8.3点であり,全ての症例において麻痺の改善が得られ,その改善率は平均61.8%であった.本法は手術範囲に制限はなく,また胸椎OPLLは黄色靱帯骨化を合併することがしばしばあり,脊髄の前後双方の障害を同時に除去することが可能である.
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