Japanese
English
経験と考察
人工膝関節全置換術後の疼痛制御・膝関節機能回復・腎機能維持に対する経皮吸収型鎮痛消炎薬の有効性
Efficacy of S-flurbiprofen plaster on pain control, recovery of knee joint function and renal function maintenance after total knee arthroplasty
占部 憲
1
,
目黒 智康
1
,
成瀬 康治
1
,
平川 紀子
1
,
内野 正隆
1
K. Urabe
1
,
T. Meguro
1
,
K. Naruse
1
,
N. Hirakawa
1
,
M. Uchino
1
1北里大学メディカルセンター病院整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Kitasato University Medical Center, Kitamoto
キーワード:
chronic kidney disease(CKD)
,
TKA
,
antiphlogistic analgetic
Keyword:
chronic kidney disease(CKD)
,
TKA
,
antiphlogistic analgetic
pp.420-423
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_420
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は じ め に
人工膝関節全置換術(TKA)術後の疼痛管理に,鎮痛消炎薬の内服が行われている.しかしTKAを受ける患者は高齢のため,術前から腎機能が低下している患者が多い.そのため術後鎮痛消炎薬の内服によって腎機能が悪化する症例が存在することが報告されている1).近年使用可能となった経皮吸収型鎮痛消炎薬は,変形性関節症による疼痛に対し,内服の鎮痛消炎薬と同等の効果があることが示されている.経皮吸収型鎮痛消炎薬は局所投与であるため,内服薬と比較し腎機能への影響が少ないことが予想される.しかしTKA術後の疼痛に対し経皮吸収型鎮痛消炎薬が鎮痛消炎薬の内服と同等の効果があるかは示されていない.本研究ではTKA術後の疼痛,膝関節機能,腎機能に対する経皮吸収型鎮痛消炎薬の効果を,内服の鎮痛消炎薬と比較・検討する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018