Japanese
English
論説
日本語版Core Outcome Measures Index(COMI-J)の開発
-――言語的妥当性を担保した翻訳版の作成
Development of a Japanese version of the Core Outcome Measures Index(COMI-J);translation and linguistic validation
吉本 隆彦
1
,
松平 浩
2
,
川口 美佳
3
,
羽賀 優里
3
,
犬塚 恭子
3
,
藤井 朋子
2
,
永田 向生
4
,
中元 秀樹
4
,
岡 敬之
2
,
大島 寧
4
T. Yoshimoto
1
,
K. Matsudaira
2
,
M. Kawaguchi
3
,
Y. Haga
3
,
K. Inuzuka
3
,
T. Fujii
2
,
K. Nagata
4
,
H. Nakamoto
4
,
H. Oka
2
,
Y. Oshima
4
1昭和大学衛生学公衆衛生学
2東京大学医学部附属病院22世紀医療センター運動器疼痛メディカルリサーチ&マネジメント講座
3CLINICAL STUDY SUPPORT
4東京大学整形外科
1Dept. of Hygiene, Public Health and Preventive Medicine, Showa University School of Medicine, Tokyo
キーワード:
spinal disorders
,
Japanese version of the COMI
,
self-reported questionnaire
,
translation
,
linguistic validation
Keyword:
spinal disorders
,
Japanese version of the COMI
,
self-reported questionnaire
,
translation
,
linguistic validation
pp.1293-1300
発行日 2018年12月1日
Published Date 2018/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei69_1293
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は じ め に
患者立脚型の治療効果判定の重要性が謳われる中,治療介入前後において患者が記載するさまざまなアンケート調査票が増えているが,同時に患者の負担も問題視されている.そのような背景をふまえ,Core Outcome Measures Index(COMI)は,腰痛・腰椎疾患および頚部痛・頚椎疾患の厳選された,文字通りコアなアウトカムメジャーとして開発された1).COMIは,Deyoらにより最適なアウトカム指標として提唱された項目を軸に構成されており2),疼痛,機能障害,支障度,生活の質(QOL),治療の効用,術後の満足度や改善度を必要最小限に把握できるツールで,腰椎疾患用と頚椎疾患用の2種類がある.西欧諸国を中心に,COMIを用いた研究が盛んに行われているが,COMIの日本語版は開発されていなかった.本稿では,英語の原作版を日本語に翻訳し,その言語的妥当性を検討したので報告する.
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