特集 これは知っておきたい―治療に勝る! 感染症の予防2025
[Chapter 2] 医療関連感染症の予防戦略
静脈留置カテーテル関連血流感染症
中村 造
1
1東京医科大学病院 感染制御部・感染症科
キーワード:
中心静脈留置カテーテル関連血流感染症(CLABSI)
,
マキシマルバリアプレコーション
,
1%chlorhexidine・アルコール
,
Chlorhexidine浴
,
ポビドンヨード
,
末梢静脈留置カテーテル関連血流感染症(PLABSI)
,
Aseptic no touch technique
Keyword:
中心静脈留置カテーテル関連血流感染症(CLABSI)
,
マキシマルバリアプレコーション
,
1%chlorhexidine・アルコール
,
Chlorhexidine浴
,
ポビドンヨード
,
末梢静脈留置カテーテル関連血流感染症(PLABSI)
,
Aseptic no touch technique
pp.1309-1313
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika135_1309
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★★★中心静脈留置カテーテル関連血流感染症(CLABSI)の対策は近年新しい知見が追加され,とくに挿入時,手指衛生を実施した後にマキシマルバリアプレコーションで1%chlorhexidine・アルコールによる皮膚消毒を行い,超音波ガイド下で血管穿刺を実施することが求められるようになった.
★★留置後の刺入部固定には滅菌フィルムドレッシングではなくchlorhexidine含有ドレッシングがより予防効果が高いことがわかっている.
★末梢静脈留置カテーテル関連血流感染症(PLABSI)の対策では今後aseptic no touch techniqueの普及が期待される.
★新しい対策には費用がかかるものが多いが,感染症を発症すると数百万単位での追加医療費を要すると推計されるため,「治療に勝る予防」を推進したい.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容

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