特集 広く浅く知る白血病―令和になってこう変わった
[Chapter 4] 白血病治療の合併症
薬物相互作用
松元 加奈
1
,
森田 邦彦
1
1同志社女子大学 薬学部臨床薬剤学研究室
キーワード:
薬物動態学的相互作用
,
分子標的治療薬
,
アゾール系抗真菌薬
,
胃酸分泌抑制薬
Keyword:
薬物動態学的相互作用
,
分子標的治療薬
,
アゾール系抗真菌薬
,
胃酸分泌抑制薬
pp.919-922
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_919
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★★★白血病に用いられる経口分子標的治療薬の薬物相互作用としてしばしば問題となるのは,吸収と代謝過程における薬物動態学的相互作用である.
★★★吸収過程では,H2受容体拮抗薬やプロトンポンプ阻害薬などの胃酸分泌抑制作用を有する薬剤の併用時に,胃内pHの上昇に伴い分子標的治療薬の吸収が低下し,薬効が減弱する可能性がある.
★★★代謝過程では,アゾール系抗真菌薬をはじめとするCYP3A阻害薬の併用により分子標的治療薬の代謝が阻害され薬効や毒性の増強が,rifampicinなどのCYP3A誘導薬の併用により代謝誘導が起こり薬効の減弱が生じうる.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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