特集 広く浅く知る白血病―令和になってこう変わった
[Chapter 4] 白血病治療の合併症
心血管系合併症
山内 寛彦
1
,
丸山 大
1
1公益財団法人がん研究会有明病院 血液腫瘍科
キーワード:
BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)
,
ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬
,
アントラサイクリン心筋症
,
静脈血栓塞栓症
Keyword:
BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)
,
ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬
,
アントラサイクリン心筋症
,
静脈血栓塞栓症
pp.912-917
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_912
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★★★白血病治療で用いられるアントラサイクリン系薬や新規分子標的治療薬は,特有の心血管系合併症(CTR-CVT)の発症リスクと関連する.
★★★CTR-CVT発症リスクを低減することや,CTR-CVT発症時に適切な対応を行うことは,白血病に対する治療を計画どおりに実施し,最終的に白血病患者の予後を改善することにつながる.このために治療開始前のベースライン評価,モニタリング,CTR-CVT発症時の対応を連続的に行うことが重要で,循環器専門医へのコンサルテーションを適宜行うことが必要である.
★★各薬剤に特徴的なCTR-CVTとして,アントラサイクリン系薬ではアントラサイクリン心筋症が,BTK阻害薬では高血圧や心房細動がある.BCR-ABLチロシンキナーゼ阻害薬は薬剤によりCTR-CVTプロファイルが異なる.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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