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第10章 腎臓
[急性腎障害(AKI)]疾患概念の変容とAKI-CKD連関
森西 卓也
1
,
山本 恵則
1
,
柳田 素子
1,2
1京都大学大学院 医学研究科腎臓内科学
2京都大学高等研究院 ヒト生物学高等研究拠点(ASHBi)
キーワード:
急性腎障害(AKI)
,
慢性腎臓病(CKD)
,
AKI to CKD
Keyword:
急性腎障害(AKI)
,
慢性腎臓病(CKD)
,
AKI to CKD
pp.775-778
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_775
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Summary
・急性腎障害(AKI)は致死率が高い病態であるのみならず,末期腎不全(ESKD)や慢性腎臓病(CKD)に至る予後のわるい病態である.
・AKIの頻度と重症度が高いほどCKDへの移行リスクが高いこと,また逆にCKDがあるとAKIに罹患しやすいことが臨床疫学で報告されており,AKIとCKDは双方向に深い関係を有する病態である.
・AKIがCKDに移行するメカニズムとして,AKI後の障害近位尿細管の修復不全や慢性炎症の関与などが多くの基礎研究により明らかにされてきた.
© Nankodo Co., Ltd., 2024