Japanese
English
特集 AKIの基礎と臨床
各論
AKIのバイオマーカー
AKI biomarker
熊野 奨
1
,
古市 賢吾
1
KUMANO Sho
1
,
FURUICHI Kengo
1
1金沢医科大学医学部腎臓内科学
キーワード:
早期診断
,
尿細管上皮細胞障害
,
AKI to CKD
Keyword:
早期診断
,
尿細管上皮細胞障害
,
AKI to CKD
pp.39-44
発行日 2026年1月25日
Published Date 2026/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000002287
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
バイオマーカーとは,「正常の生物学的過程,病的過程,薬理学的過程を反映し,治療介入の対象として客観的に測定および評価される項目」と定義されている。日常診療で得られる,血液,尿,唾液など体液や,組織から得られる蛋白質,遺伝子などの多くがバイオマーカーとして確認することが可能である。バイオマーカーにはそれぞれの目的があり,診断の指標のみならず,臨床上の治療方針決定や重症度,予後の予測評価などに有用性が示されている。急性腎障害(acute kidney injury:AKI)で現在用いられているバイオマーカーの血清クレアチニン(serum creatinine:sCr)や尿量は,2012年に提示されたKidney Disease:Improving Global Outcomes(KDIGO)によるAKI診療ガイドラインのAKI診断基準においても採用されている(表1)1)。しかしながら,AKIには多種多様な病態生理,病因,危険因子などが含まれており,単一バイオマーカーで全体を説明するのは困難であり,限界がある。こうした多くの必要性があり,腎実質の細胞ストレスや損傷を反映する尿・血液バイオマーカーが多数開発・検証されてきた。本稿では,AKIの病態と対応するバイオマーカーの位置づけ,主要バイオマーカーの特性,今後の展望について概説する。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.

