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連載 自己指向性免疫学の新展開――生体防御における自己認識の功罪・Vol.10
CAR-T細胞機能における内在性リガンド反応性TCRの功罪
CAR-T cell functions will be supported by TCR recognizing endogenous ligands
横須賀 忠
1
,
町山 裕亮
1
Tadashi YOKOSUKA
1
,
Hiroaki MACHIYAMA
1
1東京医科大学免疫学分野
キーワード:
T細胞受容体(TCR)
,
キメラ抗原受容体(CAR)
,
シグナロソーム
,
マイクロクラスター
,
腫瘍免疫
Keyword:
T細胞受容体(TCR)
,
キメラ抗原受容体(CAR)
,
シグナロソーム
,
マイクロクラスター
,
腫瘍免疫
pp.1083-1087
発行日 2024年9月21日
Published Date 2024/9/21
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290121083
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SUMMARY
T細胞の活性化には,T細胞受容体(TCR)からの1stシグナルと,補助刺激受容体からの2ndシグナルが必須である.キメラ抗原受容体(CAR)を含め,抗原認識受容体のシグナル伝達を可視化する方法として,抗原提示可能な脂質二重支持膜を用いた1細胞1分子イメージングがある.解析の結果,免疫チェックポイント分子によるT細胞抑制,抗体療法と疲弊解除,CAR-T細胞の腫瘍抗原認識と細胞傷害活性など,さまざまな場面で受容体とシグナル伝達分子からなる機能ドメイン “マイクロクラスター” が形成され,それらがシグナロソームとして時空間的にT細胞の活性化を制御していることがわかった.ここでは,CARマイクロクラスターからの1stシグナルに対し,内在性ペプチドMHCと結合することで凝集し,CARの補助刺激シグナルとして働くTCRに関して,イメージングの視点から議論する.
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