特集 今この研究が面白い!
第3章 血液
[急性リンパ性白血病]フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の治療の変遷
土橋 史明
1
1東京慈恵会医科大学附属第三病院 腫瘍・血液内科
キーワード:
チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)
,
二重特異性T細胞誘導抗体
,
chemotherapy-free治療
Keyword:
チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)
,
二重特異性T細胞誘導抗体
,
chemotherapy-free治療
pp.484-486
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_484
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
・チロシンキナーゼ阻害薬(TKI)が臨床導入されたことにより,フィラデルフィア染色体(Ph)陽性急性リンパ性白血病(ALL)の治療成績は画期的に進歩した.
・以降,第二・第三世代のTKIが登場しさらなる治療成績の改善が認められた.
・しかし,TKIのみで治癒できることはなく,通常の化学療法あるいは造血幹細胞移植(HSCT)療法の併用が必要とされていた.
・近年,二重特異性T細胞誘導抗体であるblinatumomabが登場し,TKIとの併用(chemotherapy-free治療)のみで長期生存が得られる可能性が示唆されている.
© Nankodo Co., Ltd., 2024