特集 炎症性腸疾患update
[Chapter 1] IBDの病態・診断・病勢評価のupdate
IBDの病理学的評価
明本 由衣
1
1弘前大学医学部附属病院 病理部
キーワード:
basal plasmacytosis
,
好酸球浸潤
,
組織学的寛解
Keyword:
basal plasmacytosis
,
好酸球浸潤
,
組織学的寛解
pp.1026-1030
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_1026
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★★★炎症性腸疾患(IBD)とnon-IBDの鑑別に重要な所見は ① 陰窩の萎縮,② 陰窩の捻れ,③ 高度単核細胞浸潤を伴うbasal plasmacytosis,④ 肝弯曲部より肛門側でのPaneth細胞化生である.
★潰瘍性大腸炎(UC)の組織学的活動性評価スコアとして使用が推奨されているのはGeboes Score,Nancy Histological Index,Robarts Histopathology Indexの三つである.
★組織学的寛解の指標として ① 好中球の消失,② basal plasmacytosisの消失と正常範囲の形質細胞数,③ 正常範囲の好酸球数があげられているが,好酸球の評価については議論がある.
★浸潤する炎症細胞の種類によって治療薬の効果予測が可能となる可能性がある.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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