特集 患者さんからよく尋ねられる内科診療のQuestion
第7章 消化管
[65歳男性,大腸憩室症]人間ドックで受けた大腸内視鏡検査で憩室があると言われました.手術が必要でしょうか?
眞部 紀明
1
,
藤田 穰
1
1川崎医科大学 検査診断学(内視鏡・超音波)
pp.852-853
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_852
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
お答えします
大腸憩室があっても必ずしも全例が治療の対象にはなりません.しかしながら,肥満,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)・aspirin・P2Y12受容体拮抗薬の内服は大腸憩室出血が起こる可能性があります.また,肥満と喫煙は大腸憩室炎の増悪に関与すると言われています.これらに対して予防的に手術を行う必要はありませんが,リスク軽減のため,減量や禁煙は可能な限り実践してください.なお,過去に大腸憩室炎や大腸憩室出血の既往がある場合はよりリスクが高くなるため,注意が必要です.
© Nankodo Co., Ltd., 2024