特集 血栓・止血の異常を理解する―広くて深い基礎知識
[Chapter 2] 血栓・止血に関連する疾患
C.出血性疾患
IgA血管炎
山田 耕嗣
1
,
鈴木 祐介
1
1順天堂大学大学院 医学研究科腎臓内科学講座
キーワード:
白血球破砕性血管炎
,
免疫複合体性血管炎
,
CHCC分類
,
ガラクトース欠損IgA1(Gd-IgA1)
,
SHAREイニシアチブ
Keyword:
白血球破砕性血管炎
,
免疫複合体性血管炎
,
CHCC分類
,
ガラクトース欠損IgA1(Gd-IgA1)
,
SHAREイニシアチブ
pp.792-796
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika132_792
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▪IgA血管炎(IgAV)の皮膚病理所見では,真皮に白血球破砕性血管炎の組織像が認められる.
▪① 紫斑,② 関節炎,③ 腹痛,④ 腎炎の4徴候を主徴とする.
▪成人は小児と比し,腎障害をきたしやすく重症化する傾向がある.
▪腎メサンギウム領域にIgA沈着を特徴とする糸球体腎炎を呈する.
▪良性であれば対症療法となることが多いが,重症の紫斑,強い腹痛や下血などの消化管症状,糸球体腎炎ではステロイドや免疫抑制薬を使用する.
▪初発時のネフローゼ症候群や腎機能低下,高血圧,腎病理所見(半月体形成,マクロファージ浸潤,尿細管間質性病変)などは,腎障害の危険因子である.
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